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いがいが日記


2017-12-28 [長年日記]

_ 個人事業主の社会保険料

3月で会社を辞め、4月からフリーランスになって個人事業主が主業になりました。会社員と個人事業主はいろいろな点で違いがありますが、社会保険(年金、健康保険)も違います。会社員の方で個人事業主になるのを検討している方へ参考になればと思いここに書こうと思います。金額はざっくりで、正確ではないです。金額が分かると給与も分かりますが、そこはそっとしておいていただけたら嬉しいです。(年収推移グラフもそのうち公開するかもしれません。)

結論を先に言うと

  • 個人事業主になり、月々の支払いが健康保険(任意継続)は1.5倍、年金は1/3
  • トータルで月々の社会保険料は安くなった
  • もらえる年金額や保証は減った

健康保険

基本、会社員の場合は会社員の健康保険、個人事業主は国民健康保険に入ります。(個人事業主は業種次第で健康保険組合というのもあるそうです。)ただ、会社員を辞めて2年間は任意継続で会社員時代の健康保険にそのまま入ることができ、私は任意継続を選択しました。結果、月々の保険料は24000円から35000円になり、1.5倍になりました。会社員は半分を会社が負担するので2倍になりそうですが、IT健保が上限額を定めていてそちらで決定されたので、2倍にはなっていません。

国民健康保険も収入によって金額が変わるはずなので、任意継続が終わったらまた少し高くなるかも。国民健康保険と会社員健康保険の大きな違いは扶養家族の制度の有無。扶養家族がいる場合は国民健康保険になると負担が人数分かかります。それと、傷病休暇時の補償金も会社員健康保険にしかありません。(これは任意継続でも恩恵を受けられるのかな?)

ちなみに、誕生日を迎えて介護保険料も請求されるようになったのは切ない思い出です。

年金

会社員の場合は厚生年金、個人事業主は国民年金です。厚生年金から国民年金に変わり、50000円/月から16000円/月へ1/3ほどに安くなりました。これも会社が半分負担しているので、倍になるかと思いきや大きく減りました。年金額は稼ぎに依らず定額なようです。一方でもらえる年金額も1/2ほどになるようです。

また、こちらも国民年金には扶養家族の制度がないので、人数分払う必要があります。

その他

希望すると入れる確定拠出年金、限度額が個人事業主は7万円/月に増えます。それと、私は小規模企業共済7万円/月にも入りました。これらは控除になります。(=これらの金額は非課税)期間の長い定期預金みたいなものです。

つまり

個人事業主になって、健康保険(任意継続)は1.5倍、年金は1/3になったため、トータルで月々の社会保険料は減りました。上がると思っていたので、これは意外でした。一方でもらえる年金額や、傷病休暇手当てなどの保証は減るので、その分は自分で備えます。

「個人事業主になると会社員時代の倍くらい稼いでトントン」という話をいろいろな方から聞いていたのですが、私の感覚ではそんなことはなく、会社員の給与も個人事業主の報酬も、単純に稼ぎが多い方を選んだらいいんじゃないかと思います。家族がいると扶養家族有無が影響するかもしれません。

安定度はどちらもそう変わらないだろうという評価です。1社依存会社員と、複数社掛け持ち個人事業主のどちらが安定しているか、という問い。また、これは「プログラマは個人事業主を辞めて会社員に戻るのは簡単」という事情もあります。

ただ、個人事業主は病気などで働けなくなると収入がなくなるので、3割くらい多めに稼いで、「年に3ヶ月くらい休んでも同じ収入」だと安心感を持って働けるかもしれません。

個人事業主になると社会保険料どうなるの?って思ってる方へ参考になれば嬉しいです。


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