2008-11-23 [長年日記]
_ [science] 小出昭一郎 量子力学
久々にうちの本棚からある本を手に取った。
生涯で最も読み込んだ本を1冊挙げよ、と問われたときに、
私が挙げる「量子力学(I)」(小出昭一郎 著)。
高専4年のときに電気材料の講義担当の先生に教えてもらった。
これが私と量子力学との出会いだったのだが、
私の人生を変えたといってもいい。
それまでの常識を打ち破る量子力学が適用される世界での
破天荒な振る舞いの数々に私はすっかり虜になり、
大学は物理専攻に行こうと決めたのだ。
物理専攻の学生は多かれ少なかれ量子力学の教科書を何冊か読むと思う。
ランダウ、シッフ、ファインマンなど。
そんな中で小出昭一郎の量子力学の良さは「わかりやすさ」。
量子力学の最初の教科書の一冊として私が薦めるのはやはり小出昭一郎だ。
「量子力学I,II」のほかに、より入門的な「量子論」もある。
この本で勉強した学生もたくさんいるはず。
そんな小出昭一郎先生の訃報を先日の新聞でみかけた。
今夏、亡くなられたとのこと。
この教科書は50刷を越えるベストセラーになっているとあった。
分かりやすい教科書を書くコツは?との答えに
「私はできのいい学生じゃなかったから、わからない学生の気持ちが分かるのさ。」
と答えていたそうだ。
今後も日本の物理学を志す若者たちのバイブルとして、
この本は読み継がれていくのだろう。
ご冥福をお祈りするとともに、
素晴らしい教科書を書いてくださったことに深く感謝申し上げます。
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僕が初めて買った量子力学の本も小出さんの量子力学(I),(II)ですよ!高専4年のとき、工場見学旅行で東京行ったときに、どこかの紀伊国屋で自分へのお土産として買いましたね。地元の本屋には絶対売ってないからw<br>小出昭一郎先生、お亡くなりになっちゃいましたか ><
ナカーマ(・∀・)人(・∀・)<br>東京土産が量子力学本ってすごいなぁ。<br>でも確かに昔は教科書買うの大変だったよね。<br>大学に入ると生協で買えるのがうれしくて。<br>いま思うと生協のあの空間は魅惑的だなぁ。