2013-03-23 [長年日記]
_ 「Rails寺子屋x高専カンファレンス」を開催してきた
高専生やOBにRuby・Rails開発を体験してもらう表題のイベントが、オプティムさんの無限珈琲&紅茶と大量の漫画に囲まれたナイスな部屋で第1回の開催となりました。学生にRailsを、Webアプリ開発を教えたい、コミュニティで教育に貢献したいという想いは Kosen Advent Calendar By Teachers に寄せた日記 で書きました。学生全体をターゲットにした開催にもできましたが、高専カンファレンスとの共同イベントにしたのは参加者と師範(コーチ)として高専カンファレンスでつながった人たちの顔がまず浮かんだからです。高専カンファレンスで作られた繋がりを活用すると最初の開催をうまく離陸させられるのではと思い、そしてその通りになりました。
参加者は関東のほか、静岡、長野、新潟、富山、石川、福井、奈良、そして松江と全国各地から集まりました。学生さんもいるのに、移動の交通費や時間を払っても来てもらえたのはとても嬉しかったです。師範はスタッフ会議や各種タスクをこなしてくれたコアメンバーに加えて、参加者が想定よりも多かった(全30人)ため、助っ人師範としてRubyコミッタの @sora_h さん、NaClの本多さん( @nobyuki )、クックパッドの @mirakui さんに参加してもらえることになった。自画自賛ですが、すごい師範が集まりました。当日は各テーブルを師範に安心しておまかせ。会場まわりはあやちゃん( @mitaku )とオプティムのみなさんがやってくれて、懇親会は @rooandqoo ちゃんがやってくれたので、私は安心して教える方に集中できました。
参加者さんの技量は私たちの想定よりも高くて、朝の段階でインストールを終わらせてきた人がほとんど。RailsGirlsのナイスマテリアルを使って画像投稿ブログアプリを作ってHerokuで公開、がゴールだったのですが、午後の半分の休み時間の段階ですでに達成している人が半分くらいいたようです。ほかの時間は師範にアドリブでおまかせしていたので、疑問点をぶつけてみたり、新しい課題に取り組んだりしてもらえた様子。これくらいのゆとりある時間配分の方が師範の力量も活かせていいかもしれない。私は本多さんと組んでいたのですが、本多さんは松江でRuby合宿などにも参加しているそうで、教えるのがすごく上手でした。私も source_location
メソッドを勉強させてもらいました。( pry.method(:pry).source_location
でソースが見れる。便利〜!)興味深かったのは師範間のコミュニケーション。始める前に「Arrayの基本を説明して、リファレンス見て、Enumerableいきますかー。」と私が伝えただけで本多さんがばっちり話を組み立てて話してくれて、その話の途中で(日本語での)説明を聞きながら私がサンプルコードを「こんな感じですか?」と書いて、「ああ、そんな感じです」と進むというナイスチームワーク。これは病みつきになりますね。
当日までの運営も同様にスムースでした。高専カンファレンスとRailsという2つのバックグラウンドを共有する師範同士の会話はコミュニケーションコストがとても安くて、阿吽の呼吸で進んでいきました。これはとても楽しかったです。@june29 さんに相談したのが確か「とちぎテストの会議02」のときだったから去年の10月。@mrkn さんにもRubyConf2012の旅の飛行機で相談に乗ってもらったり。師範のみなさん、ありがとうございました。
懇親会で参加者さんに継続開催について聞いたところ、継続開催に乗り気な人が多かったので、師範や参加者に新メンバーを加えながら、ゆるく長く続くコミュニティに育つといいなと思います。次回開催は今回の開催のフィードバックを受けて、いろいろ工夫のしどころがあります。(先生に参加してもらえるイベントにするのは1つの目標です。)とてもたのしかったので、ほかの教育機関でもぜひ似た試みをやってみるといいと思います!