2006-09-15 [長年日記]
_ [book] ブログスフィア
副題は「アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち」。
企業ブログによる効果、読者の声にどうやって対応するか、
を事例を挙げて紹介しています。
アメリカ企業の実例を多々挙げていて興味深いです。
コツは「語れ、売り込むな」。
筆者の職人としての知識を書くべきで、
そこで商売をするよりも、
自分の腕の確かさを伝えていくのが基本。
また、ブログで議論が盛り上がったからといって、
世間でそれが流行っている訳ではないということ。
ブログに集まっているユーザーは
そのものに非常に興味を持っている人たちであることを忘れてはいけない。
目新しいことはそれほど書かれていませんが、
実例が多いのと、ブログの基本的な功罪についてよく書かれています。
米国以外の事例に関してはほんの少し。
ドイツではブログがさっぱり人気が無いのに、
人口が3割少ないフランスではブロガーの数はドイツの10倍だそうだ。
#フランスのブロガーは350万人としている。
この本ではこれを文化、国民性が原因ではないかと理由を探っている。
「ドイツ人にとって自分の考えを人と分かち合い、
自分について話すことは不自然なのだ。」
今まで読んだブログ関連書籍の中では一番よく調べられている本だと思います。
_ [book] 日経エレクトロニクス2006/9/11号
特集記事はモデルドリブン開発。
UMLで設計し、そこからコードを自動生成する事例を紹介。
ケンウッドのカーステレオはUMLから生成したコードを無修正で載っけているそうだ。
#開発環境はExecutableUML。
速度が必要そうな組み込み分野で使われているのに驚き。
モデルからコードを自動生成する部分のチューニングと、
モデルにどう記述するかの開発者の教育がポイントのようだ。
言語やフレームワークを自前で作るのと同じようなものなのだろう。
できてしまえば変更や修正が簡単で確実になりそうなので、
非常に興味のある技術。
なのでもうちょい具体的な話を読みたかったなぁ。
私は、プログラマはコードよりも
「コードを自動生成するコード」を書く仕事が増えるのではと思っているので。
自動生成元はUMLでなくても、rubyのようなソースコードでもいいのかなと。
それぞれに利点があるはずなので。
>組み込みで自動生成<br>組み込み業界も抽象化の波が訪れるのでしょうか。<br>あぁ、苦手。
>yosinoriさん<br>おそらく、簡単には浸透しないのではないかと。<br>導入に必要なノウハウがかなりあると思うので、<br>真剣に導入を考えないと普及しないと思っています。<br>食わず嫌いしないでメリットとデメリットを考えてみては、<br>とそそのかしてみる。(笑)