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いがいが日記


2023-07-23 [長年日記]

_ Chat GPT-4とGitHub Copilot chat

ChatGPT-4が今年の初頭に出て、プログラマたちの間でかなり大きな進化として受け止められている。プログラマの仕事がなくなる日が今までは「あと10年はまぁ大丈夫」だったのが、これを受けて「5年後にどうなってるのだろう?」という感じの雰囲気になってきた。今の感覚を書き留めておく。

ChatGPT-4はChatGPT-3と比べて飛躍的に良い答えを出すようになったことで驚かれていて、つかえる部分から実戦に投入されている。みんながいろいろな使い方を試せるという面で良い意味でおもちゃ感がある。私もブラウザからチャット形式で話すだけでなく、Chat GPTのAPIを叩いて遊んでいる。これらをつかってサービスを開発している人たちも多いようだ。また、プログラマ以外の人からもChat GPTという言葉が聞かれるほどに世の中にあっという間に浸透した。

まだ人間ができないことをバリバリやっていきます、という感じではない。それでも、草稿書きや要点まとめなどは人間よりも上手と受け止められていて、特に作文の分野で作業時間が短縮されたなと感じている。まだできないこととしては、大きなシステム全体の分析や設計などはまだ難しそう。引き続き答えの正しさはまだまだに感じる。

大規模言語モデル(Large Language Models、LLM)という総称も良く耳にするようになった。昨年はAIによるイラスト生成が花開いたが、今年はLLMが花開いた1年と総括されそうだ。生成物の著作権についての議論も重ねられている。

GitHub Copilot chatはVSCode上でLLMへ尋ねて答えを聞けるという機能。間違えることも多いが、どんな場面でもそこそこの回答を返してくれるのがすごい。ほかにもOfficeツールへもLLMが搭載されるなど、今年に入ってからあらゆるツールにLLMの波が到達している。プログラミングの作業も大きく変わり、VSCodeがテンプレやコード片はどんどんサジェストしてくれるようになっている。(この機能は去年頃から出始めた)

性能向上の理由は大量の学習データを投入したことのようで、性能が飽和してからある臨界点に達すると飛躍的に性能が上がるようで驚きだ。開発としてはChat GPTの提供元であるOpenAIが一歩リードという感じだが、Microsoft社も追いかけている。Meta社がOSSで機械学習ソフトウェアを公開したようで、OSSツールもどんどん開発されているようだ。

今後は大規模なシステムでつかえるようになっていって欲しいと思っている。たとえば、1つのメソッドの中に2つ以上の独立にできる処理が書いてあるときにそれをみつけだしてリファクタリングしてくれる、くらいでもとても嬉しい。いまは、こういった人間のやってる作業の簡略化を願っているが、進化としては「そっちが先にできるようになったのか」と感じる部分を機械が置き換えていくように予想している。

私の用途でとても便利なのはEmacs Lispの書き方をChatGPTが教えてくれること。出てきたコードを実行して確かめられるし、かなり良い確率で欲しいコードを教えてくれる。Emacsがまた少し便利になった。


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