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いがいが日記


2005-06-07 [長年日記]

_ [2005europe] 地上の楽園

車窓から見える空はゆるやかに変わっていく。

雲は白く白く、空は青く青く。

パリ発の2階建てTGVで車窓の景色を眺めて4時間、Toulonに到着した。

青い青い空に照りつける日差しが強い。

からっとした空気にかすかに感じる風。

私はこういう場所を表現する言葉だけは知っていた。

この街で見た景色、肌で感じた日差し、足を濡らした波が私の中の楽園の定義になった。

_ [2005europe] チューロンライフ

B&BのオーナーLereddeさんが出迎えてくれた。

日に焼けた、気のよさそうなおじさんだ。

車でLereddeさん宅へ向かうのだけど、

左ハンドルなので、助手席にのっているのに運転してる気分。

白い石の壁が並ぶ道を走り、坂を上りLereddeさん宅に到着。

眼下に広がる景色に唖然。

煉瓦屋根の街並みの向こうに海、その向こうに島が見える。

Lereddeさんが「Toulonの景色は欧州一だ!」と豪語するのも分かる。

Toulonは山と海を持っているので、この素晴らしい景色になるんだな。

さて、Lereddeさん宅は素晴らしく豪華です。

庭にはプール。裏には家庭菜園。私の泊まる部屋も広い!

菜園には野菜やハーブ、実がなっている木がたくさん。

ちっちゃい桃が大豊作でした。

写真を撮っていたら「食べてみる?」と言われたので遠慮なく頂く。

じゅーしー!!かじると果汁が溢れます。

#自由にとって食べていいよ!と言われたので遠慮無く5個/日以上食べました。(^^ゞ

そんな私のそばでシッポを振っているやつがいます。

犬のシーザー君です。彼は大変フレンドリー。

椅子に座っていると手を差し出してじゃれたがります。

全然吠えません。

でも、じゃれあっている間に上にのっかられるとちと重いです。(^^;)

犬好きな人はますますここを気に入ると思います。

#嫌いな人は、言えばちゃんとつないでおいてもらえます。きっと。

#すごくよく訓練されているので。

そんなかんじで楽園生活が始まりました。

_ [2005europe] フランス式の夕食

LereddeさんのB&Bでは希望すれば夕食を出してくれます。

奥さんが仕事から帰ってきたら夕食です。

まずは生ハムとチーズ、パン。#パンは奥さんの手作り!

ワインはロゼでした。樽で買って自分で瓶につめてるそうです。

私は例によって飲めないので炭酸入りのミネラルウォーター。

メインディッシュは釜で焼いたチキンと、ほうれん草とズッキーニのグラタン。

ふー、お腹いっぱい、、、と油断してたらまだ出てきました。

3種類のチーズ。話しながらのんびりワインを飲みます。

そのあとにヨーグルトとさっきの桃も。

2時間以上かけて夕食を楽しみます。

他の日はLereddeさんの娘さん夫婦や妹さんもいらして、

みんなでわいわい食べました。

#ある日の夕食は手作りピザでした。

#Lereddeさんはピザが得意料理だとか。

#なすのピザはおいしかったなぁ。Lereddeさんオリジナルレシピらしい。

#でもピザ3種とバターと砂糖で焼いたデザート用ピザは食べ切れません。(^^;)

夕食で出た話題はたとえば、、、

「日本人は腹一杯はご飯を食べないって聞いたんだけどホント?」

腹八分目のことみたい。

「うん、そういう言葉はあるけど、目標であってみんなが守ってる訳じゃないよ」

「そうかー。フランスにはそんな言葉はないよ。むしろ120%。(笑)」

あとは働き方とか。

「日本人はどれくらい働くの?」

「8〜12時間くらいかなぁ。」

「ありえない!(笑)」

フランスは週35?時間とか法律で決まっていて、

残業したぶんが1日分になると休みがもらえるとか。

なにより毎日仕事が終わったらゆっくり夕食をたべてくつろいだりしてるんだろうな。

他には食品へのこだわり。

「このワインは○○って規格を満たしていて、

遺伝子組み換えを使ってない、有機栽培のぶどうで作られてるんだ。

こーいうものを守っていかなくちゃならない。」

こんな話も。

お父さん「札幌って昔オリンピックがあったとこかい?」

私「あ、ありましたよ。40年くらい前じゃないですか?」

娘さん夫婦&私「生まれる前の話だ。。。」

Lereddeさんは今年から英語を勉強し始めたらしく、

辞書を引きながらいろいろ話してくれました。

私も含めてあんまり英語の単語は知らないけど、

そんなこと関係なく意思の疎通はできるもんですね。

_ [2005europe] 港へ

Lereddeさんにバスの乗り方を教えてもらって港へ。

フランスは地名の読み方が分からないので大変だ。

#前日に発音を教えてもらって練習したけど、覚え切れず。(^^;)

バス停の降りる場所に○をつけて運転手さんに見せることに。

さて、Toulonのバス停にはバス停名の他に、

出発地点が大きい文字で書いてあります。

#日本だったら普通は行き先書いてあるよね?

お金は乗るときに運ちゃんに払う。

値段は車内に書いてある。どれだけ乗っても一律みたいだった。

お金を払うとカードをもらえるので、

それを機械に通して、持っていればいい模様。

#地元の人はみんなそのカードの回数券を使ってた。

港へいくと観光船の看板がたくさん。

最初に島に見えたのは実は半島で、この港は湾になっているのだ。

外洋の島へ行く船に乗りたかったけど、

時間が合わなかったので半島にあるビーチ行きに乗る。

この船は水上バスで、乗り方はバスと同じだった。

ビーチへ到着。

南国の植物が茂ってる。

きれいな色の海に壁も建物も白い砂浜。

いいところだなぁ。。。

泳いでいる人、日光浴をする人、

オープンカフェのパラソルの下でお茶を飲む人、みな海を満喫してました。

ちなみに気温は30℃、日差しは強い。帽子を借りてきてよかったです。

せっかくなので裸足になって海に入りました。

堤防で足を乾かしながら、

「足が砂まみれだけど、乾けばきれいに払える。。。

これって誰に教えてもらったんだろう。。。」

なんてぼけっと考えてました。

_ [2005europe] Toulonの歩き方

そんなわけで今回の旅で一番印象的だったToulonと、

LereddeさんのB&Bをぜひみなさんにオススメしたい!

日本人のご友人が仲介してくれるので日本語で予約できます。

朝晩の食事付きで1万円くらいで泊まれるので、

他のB&B(フランスではシャンブルドットというらしい)と比べても安いです。

2人で泊まると1人あたりの値段が安くなるのでオススメです。

あんまりないのですが、悪いところも書いておきます。

まず、最低3泊することが条件のようです。

また、街では英語はほぼ通じないと思った方がいいでしょう。

でもLereddeさんがいろいろ教えてくれるのでなんとかなります。

日本人はほとんどいないので異国気分が味わえます。

Lereddeさんご夫妻とご飯を食べたりして、ぷちホームステイ気分。

パリからTGVで乗り換え無しでいけるし、この切符はネットで買えます。

パリともう1つどこかの都市へ、とお考えの方にToulonオススメです。

フランス北部とまったく気候が違うので、また違ったフランスを感じることができます。


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