2009-04-13 [長年日記]
_ [book] ハーバード流交渉術-仕事が100倍うまくいくNoの言い方-
fkinoさんの日記で読んでこれは面白そうだと即買いしました。
交渉、とおおげさに言わなくても人に対してNoと言わなくてはならないときはままあります。
したくないことを押しつけられそうになったり、
無理な約束を強要されたり。
この本はたくさんの実例を通じて効果的にNoを言う方法を説く一冊です。
基本はYes, No, Yes? の流れを作ることだそうです。
最初のYesは自分の守るべきものを述べ、
次のNoで自分の力を行使し、
最後のYes?でお互いの利益を一緒に探していく姿勢を作ること。
別にこれだけだと当たり前のことしか言ってないようですが、
この本は実例を通じてこの3つに力を与えて行く方法を説明していきます。
実例はどれも面白いのだけど、特に面白いと思ったのは「名付けゲーム」。
相手から交渉中にねちねち言われたら、その1つ1つに名前をつけていく。
これは「脅迫」、これは「罪悪感の喚起」、これは「口約束と、あとは野となれ山となれ」。
そうしてると言い言葉に買い言葉にならずに客観的に交渉を見続けることができると。
また、一般的にNoを受容するまでの感情は以下のような道のりを示すとのこと。
回避→拒否→懸念→立腹→交渉→悲嘆→受容。
なので、このプロセスをスムースに渡らせてあげれば、交渉もスムースに行くと。
私は交渉や人を説得するのが苦手です。
人狼をやって気づきました。
(人狼は推理するゲームじゃなくて、人を説得するゲーム。)
物事を客観視する訓練ばかりしてきた副作用かもしれません。
(自然科学屋でしたからある程度は仕方ない)
この本に書いてある通りにうまく行くようになるとは思わないけど、
この本を通じていろいろと考える土台を仕入れられたのが収穫でした。
Noと言うのが苦手な方にオススメです。
ちなみにこの本、三部作の三作目だそう。
前の2冊も読みたいな。