2007-02-17 花曇りの土曜日 [長年日記]
_ [book] マネジメント改革の工程表
(ITに限らず)プロジェクトをどう進めていけばいいかの指南書。
著者の岸良さんの講演を昨年末に聞きましたが、
非常に熱い方で、まわりの人に元気を振りまいて、
というか放水車でまき散らしながら邁進しているような方でした。(^^)
この本の主題は「バッファ」をどう配置するかかなと思います。
プロジェクトには日程の不確実性がつきもの。
#むしろそれがないプロジェクトってことは
#「リスクのないプロジェクトは意味がない」by 熊とワルツを
#ってことかも。
しかし仕事につきものの〆切に不確実性を組み込むのは非常に難しい。
そこで各自がサバを読むと日程が拡張してしまい、
しかも上からはサバ有りを前提にして取られてしまいそのサバを削られる。
この本が提唱するのは「サバを全部署で共有する」ということ。
50%の確立で完了する日程で見積もりを行い、
最後にプロジェクト全体の日程×50%分のバッファをとる。
プロジェクトが進むにつれてリスク要因が現実になって見積もりをオーバーするが、
その際にバッファがどれくらい残っているのかすぐに分かるので、
マネジメント側(リーダー、上司、社長まで)が対策を打てる。
上司や他部署の人間が入れば工期を短縮できるものも多い。
であれば、マネジメント側の協力を得やすい体制にするのが得策であるはず。
これはすごく良い本です。
私がプロジェクトマネジメントに関する本を1冊だけ挙げろと言われればこの本を推します。
IT系であればAgile/XP開発の各種法と、
この日程管理法を組み合わせたものをスタート地点にするといいんじゃないかと。
うちのプロジェクトはこの形から発展しているいい状態にいるなと自画自賛。
もちろん、足りないところもあるけどね。
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